Windows 10 Fall creators update(Build 1709)配信後、ブルースクリーン(以下BSOD)におけるINACCESSIBLE BOOT DEVICEが月例Windows updateや各種ドライバ更新後に発生する事象が確認されております。
本事象については、複合的な原因で発生している可能性が高くINACCESSIBLE BOOT DEVICEが発生している場合は、インテル® ラピッド・ストレージ・テクノロジー(以下RST)のドライバーが基本原因として発生しているようです。インテルの公式サイトにも情報が掲載されています。新しいインテル®ラピッド・ストレージ・テクノロジー (インテル® RST) ドライバが解決した、現在のブルースクリーン (BSOD) の問題は何ですか
この問題に対処するには、「Windows 10でインテルRSTドライバーをアンインストールする」「インテルRSTドライバーを最新版にする」ということが選択肢としてあります。対策の実施には高度な熟練を要します。また、本解決方法は、まだ完全に確認がとれていないため中間報告として掲載しており、またPC Maticとしてはその内容を保証しかねます。自己判断と自己責任にてお願い申し上げます。
また、Windows 10におけるWindows アップデート適用時のBSODには、本事象以外にも、古いドライバーやサービスを利用し続けていることによって発生することが多数確認されています。Windowsによって配信されない、TV録画ソフトのドライバーやバックアップソフトのスケジューラーなど様々なドライバーやサービスの最新版がないかなどにも注意を怠らないようにしてください。
この基本原因に加え、以下の利用条件にある場合、発生確率が高まるようです。
【発生確率が高まる要因と推測されているもの】
- Windows 10のWindows updateの蓄積ファイルを「ディスククリーンアップ」で削除
- CCleaner、Advanced SystemCareなどレジストリ最適化ツールを利用
- デュアルディスプレイ環境 (特にDisplayLink、DuetDisplayを利用)
【解決方法1】Windows 10「このPCを初期状態に戻す」を利用
Windows 10でブルースクリーンが発生した際に表示される修復オプションにおいて「このPCを初期状態に戻す」があります。この機能を利用して自動修復を行うとインテルRSTドライバーがなくなり、今後ドライブ回りでのBSODは発生しなくなります。ただし、この初期状態に戻す機能では、パソコンに必須であるもの以外削除されます。プリインストールされていたすべてのアプリケーションやパソコン固有のドライバーもなくなってしまうため、あまり使い勝手のよいものではありません。また「自分のファイルを残す」を選択して初期化した場合は、パソコンが完全に初期化できておらず、その後の利用において不思議な現象が発生することも確認されています。初期化される際は、すべてを完全に初期化する方をご選択ください。
【解決方法2】Windows 10でインテルRSTドライバーを利用しない
稼働しているWindows 10でRSTドライバーをアンインストールすると、かなり高い確率でBSODが発生するため非常に危険です。一度、Windows 7/8/8.1にリカバリーディスクやリカバリーパーティションで工場出荷状態に戻し、Windows 7/8/8.1の環境下でRSTドライバーをアンインストールする必要があります。アンインストール後に、Windows 10移行ツールを利用してWindows 10にアップデートします。
【解決方法3】最新のインテルRSTドライバーを導入
インテルのサイトから自分のRSTドライバーのバージョンに沿った最新版を適用します。自分のドライバーが12.5.0.212であれば、ご利用のバージョン12です。バージョン12の最新版である12.9.0.1001 をダウンロードし適用します。
新しいバージョン15は古いチップセットのドライバーが含まれていないため、現在のパソコンにバージョン12などが適用されている場合、バージョン15を適用するとINACCESSIBLE BOOT DEVICEが高確率で発生しますのでご注意ください。
以上、自己責任にて運用をお願い申し上げます。
【2018/2/16追加情報】
PC Pitstop Inc.本社のスタッフが米国hp、DELLの両社へ確認したところ、「IDE ATA/ATAPI で利用している際には強く最新版への更新を推奨している」ことが判明いたしました。ATAPIは、CD/DVD/Blu-rayドライブの接続に利用されていることが多くあります。
PC Pitstop社はこれらの検証を更に進め、インテルRSTドライバーの適切なバージョンをPC Matic利用者に対して自動更新を行う計画です。これによりPC Matic利用者はBSODの遭遇率が未利用者よりも減少することになり、特別な知識も必要なく自動実施されることになります。